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初夏
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三冬
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仲冬
晩冬
分類
時候
天文
地理
生活
行事
動物
植物
キーワード
件数
100
俳句
作者
季語
季節
分類
年
両側の家大いなる落葉かな
阿部みどり女
落葉
冬
,
三冬
植物
落葉籠背負うて来ては焚きにけり
阿部みどり女
石室に大黒天や神無月
阿部みどり女
神無月
冬
,
初冬
時候
一の酉菊も売るなる社道
阿部みどり女
一の酉
みぞるゝや茶屋に灯りし吊燈籠
阿部みどり女
煤人やうす日の原に立話
阿部みどり女
盛りあがる一坪ほどの冬菜かな
阿部みどり女
焚火する夫に掃き寄りあたりけり
阿部みどり女
焚火
冬
,
三冬
生活
大いなる茶屋を囲める大枯野
阿部みどり女
枯野
冬
,
三冬
地理
詣りたる大観音の枯木かな
阿部みどり女
枯木
冬
,
三冬
植物
砂よけのかげにも一人日向ぼこ
阿部みどり女
日向ぼこ
冬
,
三冬
生活
道しるべ雪にかしいでしまひけり
阿部みどり女
雪
冬
,
晩冬
天文
中々に羽子板市を去にがたく
阿部みどり女
笹鳴の小さなる音をきゝすまし
阿部みどり女
笹鳴
冬
,
三冬
動物
傘さして頬かむりして落葉焚
阿部みどり女
茶の花や裏より這入る九品仏
阿部みどり女
茶の花
冬
,
初冬
植物
北山の時雨話や時雨冷え
阿部みどり女
雪の畑鶯色に暮れてゆく
阿部みどり女
雪
冬
,
晩冬
天文
だんだんに深雪の畑となりにけり
阿部みどり女
空風にかなしき胼のきれにけり
阿部みどり女
座布団の宮の落葉をなつかしむ
阿部みどり女
山茶花にもたれし塀や嵐あと
阿部みどり女
山茶花
冬
,
初冬
植物
山茶花や屋敷の如き墓の内
阿部みどり女
山茶花
冬
,
初冬
植物
役僧の廊下走れる日短か
阿部みどり女
立てまはす古き屏風や隙間風
阿部みどり女
注連張るや神も仏も一つ棚
阿部みどり女
下りて行く人に従ふ落葉道
阿部みどり女
冬晴や憩へる前のいばらの実
阿部みどり女
冬晴
柊の花にかぶせて茶巾干す
阿部みどり女
柊の花
冬
,
初冬
植物
霜除をしてゐるらしや針仕事
阿部みどり女
市の音すれど静かや芝枯るゝ
阿部みどり女
朝よりも鳴かぬカナリア風邪ごもり
阿部みどり女
北風や神のみたらしからからに
阿部みどり女
北風
冬
,
三冬
天文
枯菊を残らず刈りて春を待つ
阿部みどり女
春を待つ
大玻璃戸立てゝ枯蓮へだたりぬ
阿部みどり女
枯蓮
冬
,
三冬
植物
裏庭は何もあらざり障子閉づ
阿部みどり女
夕霙明日の芝居のたのしみに
阿部みどり女
霙
冬
,
三冬
天文
春著縫ふ心もとなき眼となりぬ
阿部みどり女
抱一の植ゑし侘助今に尚
阿部みどり女
蘭蝶を弾かせて年を忘れけり
阿部みどり女
小春縁さきのことなど思ふまじ
阿部みどり女
小春
冬
,
初冬
時候
日向ぼこ何やら心せかれゐる
阿部みどり女
日向ぼこ
冬
,
三冬
生活
屋根の上凧見えそめて春近し
阿部みどり女
麦蒔きし翌日強き霜を見る
阿部みどり女
霜
冬
,
三冬
天文
金柑の鉢そのままや雪の中
阿部みどり女
わが他にぬかづく人や雪の宮
阿部みどり女
雪
冬
,
晩冬
天文
仏壇の煤を払ふや南無阿弥陀
阿部みどり女
不足なる調度になれて煤払
阿部みどり女
煤払
生活
餅焼くや我が子の如き句友どち
阿部みどり女
初冬の大塵取に塵少し
阿部みどり女
初冬
冬
,
初冬
天文
わが影消えてあたりの枯芒
阿部みどり女
枯芒
冬
,
三冬
植物
時計見てベンチを立てり冬の人
阿部みどり女
冬
冬
,
三冬
時候
冬鴉黒点となりいつまでも
阿部みどり女
アドバルン北風はらみ下ろさるゝ
阿部みどり女
北風
冬
,
三冬
天文
北風の大門稀に開くかな
阿部みどり女
北風
冬
,
三冬
天文
鑿の音師走をきざむ如くなり
阿部みどり女
師走
時候
仲見世に来て大年の月を得し
阿部みどり女
観音様のお水屋に売る注連飾
阿部みどり女
校倉は堅く閉ざして冬の宮
阿部みどり女
冬
冬
,
三冬
時候
大木とベンチがありて冬の園
阿部みどり女
冬
冬
,
三冬
時候
人を得て火鉢はなやぐ時雨宿
阿部みどり女
五重の塔の朱は朱からず冬日落つ
阿部みどり女
夜半の燈の我に親しき風邪かな
阿部みどり女
風邪
冬
,
三冬
生活
玄関に厨にさとき風邪の耳
阿部みどり女
風邪
冬
,
三冬
生活
出逢ひたる人もそゝくさ師走街
阿部みどり女
師走
時候
かけ通す涅槃図のあり冬の寺
阿部みどり女
冬
冬
,
三冬
時候
旅一と日短きことよ枇杷の花
阿部みどり女
枇杷の花
冬
,
初冬
植物
山眠り孫は大きく育ちけり
阿部みどり女
山近く山の日つよし麦を蒔く
阿部みどり女
犬屹と遠ちの枯野の犬を見る
阿部みどり女
枯野
冬
,
三冬
地理
電線の光とぎれて冬の野へ
阿部みどり女
人の踏む桜落葉の日斑かな
阿部みどり女
旗立てし草家二軒に霜降りし
阿部みどり女
霜
冬
,
三冬
天文
はりつめし人の面に冬日かな
阿部みどり女
冬日
冬
,
三冬
天文
肩かけをとりてニュースに立ちどまる
阿部みどり女
号外を見つゝ冬日を来る二人
阿部みどり女
雪虫の掌をはなれとぶ命かな
阿部みどり女
霜焼にかこつけ嘘をいふあはれ
阿部みどり女
だんだんに軒端の雪の黒く急
阿部みどり女
山腹にかたまり凍つる墓石かな
阿部みどり女
汝を世に送る大いなる夜の師走
阿部みどり女
師走
時候
一握の雪沈丁に日脚のぶ
阿部みどり女
初冬や童はつゝそでをぴんと張り
阿部みどり女
初冬
冬
,
初冬
天文
窓しぐれ鏡の林しぐれけり
阿部みどり女
母つれて熱海の宿に返り花
阿部みどり女
霜除すあるじがのこせし牡丹に
阿部みどり女
雪降らす雲かや窓に動きそむ
阿部みどり女
夫婦してわき目もふらず年木結ふ
阿部みどり女
潦そのまゝ寒の水となる
阿部みどり女
寒の水
冬
,
晩冬
地理
子等去りて芝生俄かに冬ざるゝ
阿部みどり女
霜強き日のあたゝかさばらにあり
阿部みどり女
母を中に冬の燈下の旅ばなし
阿部みどり女
釣人に怒濤のしぶき冬の海
阿部みどり女
冬の海
冬
,
三冬
地理
つまさきの初冬の木の葉父母在さず
阿部みどり女
貧村の山河ゆたかに冬に入る
阿部みどり女
冬に入る
雑然と冬となりたる一間かな
阿部みどり女
手庇の中の紅冬紅葉
阿部みどり女
冬紅葉
冬
,
初冬
植物
になひ来し落葉をあけて行きにけり
阿部みどり女
落葉
冬
,
三冬
植物
一枚の落葉の相ありにけり
阿部みどり女
一枚の落葉盃日をすくふ
阿部みどり女
落葉
冬
,
三冬
植物
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