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初夏
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仲冬
晩冬
分類
時候
天文
地理
生活
行事
動物
植物
キーワード
件数
100
俳句
作者
季語
季節
分類
年
君子蘭の鉢を抱へる力なし
阿部みどり女
杉の花粉黄粉のごとく卓上に
阿部みどり女
洋蘭と起き伏し七曜過ぎにけり
阿部みどり女
鴉去りいよいよ白き櫻かな
阿部みどり女
啓蟄のカーテン引けば常の夜
阿部みどり女
啓蟄
春
,
仲春
時候
啓蟄や皮膚敏感に嚏する
阿部みどり女
啓蟄
春
,
仲春
時候
春雨に陶榻の紺深めたり
阿部みどり女
牡丹の芽裾吹く影の時にあり
阿部みどり女
淡路女忌過ぎても初蝶訪れず
阿部みどり女
雨風に木の芽一刻も休まざる
阿部みどり女
木の芽
春
,
三春
植物
大鴉一樹に一羽彼岸墓地
阿部みどり女
彼岸
春
,
仲春
時候
鴨と家鴨争とけて春の川
阿部みどり女
春の川
春
,
三春
地理
手の影にあはてふためき春の蟻
阿部みどり女
土塊にかくれてしまひ春の蟲
阿部みどり女
我庭に初蝶とどめがたきかな
阿部みどり女
初蝶
春
,
仲春
動物
初蝶の日照り日曇り落ちつかず
阿部みどり女
夜露の蓬搗いて八十八夜かな
阿部みどり女
啓蟄の高々鳥の鳴き過ぎし
阿部みどり女
啓蟄
春
,
仲春
時候
はじめての外出まぶしき二月かな
阿部みどり女
二月
春
,
初春
時候
うららかや空より青き流れあり
阿部みどり女
川上も川下もわかず暖かし
阿部みどり女
春めくといふ言の葉をくりかへし
阿部みどり女
春めく
春
,
初春
時候
クロッカス松葉の如き葉に守られ
阿部みどり女
訪へば声なし金魚屋の遠くより
阿部みどり女
草を馬四角に積んで雲の峰
阿部みどり女
雲の峰
夏
,
三夏
天文
板三枚渡しありまひまひ藻を廻る
阿部みどり女
葭切や病人のせし舟いづこ
阿部みどり女
園広し日盛りの池の大柄杓
阿部みどり女
坂に来てもどかしき車や四方若葉
阿部みどり女
尼他行あやめ日に萎え空池に
阿部みどり女
芝生より下りて菖蒲にひくゝ居る
阿部みどり女
菖蒲湯にうめる水白く落ちにけり
阿部みどり女
若葦や風におされて水の皺
阿部みどり女
風鈴や一座句作に静まれば
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
頑なに情けうすからず袷人
阿部みどり女
又も雨がもたらす暗さ菖蒲池
阿部みどり女
からかさにさはるからかさ苺摘む
阿部みどり女
苺
夏
,
初夏
植物
羅かけし屏風に透きて歌麿画
阿部みどり女
相背きて高く飛ぶ蝶夏よもぎ
阿部みどり女
日にかざす扇小さし舟遊び
阿部みどり女
川床に釣竿よりのとばつちり
阿部みどり女
灯の色や指遊ばせて卓のばら
阿部みどり女
葉桜にかな女が窓の開け放し
阿部みどり女
葉桜
夏
,
初夏
植物
牡丹活けて昼一杯の用欠きぬ
阿部みどり女
牡丹
夏
,
初夏
植物
梅雨鏡袖にぬぐひ見て客の前
阿部みどり女
青桐に寝不足よりの立ちぐらみ
阿部みどり女
金魚見るや雨やみがての傘廻しつ
阿部みどり女
金魚
夏
,
三夏
動物
独り居れば昼餉ぬきもし百日紅
阿部みどり女
百日紅
夏
,
仲夏
植物
肝腎な用忘れたり昼寝妻
阿部みどり女
昼寝
夏
,
三夏
生活
避暑の宿一つの鍋に何もかも
阿部みどり女
避暑
夏
,
晩夏
生活
寄り添へどとても濡れるよ夕立傘
阿部みどり女
夏園へ水仕すませて遅れ出る
阿部みどり女
耳鳴やホ句皆半ば暑さまけ
阿部みどり女
病む夫に鉢包まれて見舞薔薇
阿部みどり女
若竹に飯食うて居り時はづれ
阿部みどり女
若竹
夏
,
仲夏
植物
風鈴に借浴衣して母の家
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
風鈴に或ひは触れて浴後人
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
昼寝子を其まゝにして簾かな
阿部みどり女
舟べりの手拭すぐ乾ぬ水馬
阿部みどり女
蝉鳴くや暑く掴めるポンプの柄
阿部みどり女
蝉
夏
,
晩夏
動物
風鈴に鍋釜置きて二階窓
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
風鈴の垣根涼しく曲りけり
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
下駄のまゝ滝のながれを歩き見し
阿部みどり女
滝
夏
,
三夏
地理
川床や簾透く日にあとじさり
阿部みどり女
鹿呼べば川渡り来る新樹かな
阿部みどり女
新樹
夏
,
初夏
植物
鮎の宿戸障子とばす風の吹く
阿部みどり女
鮎
夏
,
三夏
動物
舞妓見てたしかに京や日傘
阿部みどり女
日傘
夏
,
三夏
生活
団扇はさみて父の歩みの老いたりし
阿部みどり女
団扇
夏
,
三夏
生活
風鈴をもらひしまゝに吊りしけり
阿部みどり女
風鈴
夏
,
三夏
生活
櫛つけて清水にさつと薄油
阿部みどり女
今の劇思ひつゞけぬソーダ水
阿部みどり女
人居ねば枕を出しぬ夏桔梗
阿部みどり女
華かに女あはれや著莪の花
阿部みどり女
著莪の花
ばらに降る雨とぎれけり起きて見る
阿部みどり女
日盛りの読経すみし僧二人
阿部みどり女
借りてさす傘美しき新樹かな
阿部みどり女
新樹
夏
,
初夏
植物
額の葉に昼を眠れる蛍かな
阿部みどり女
蛍
夏
,
仲夏
動物
男の子一人女子一人や更衣
阿部みどり女
更衣
夏
,
初夏
生活
窓の花に折々蝶や更衣
阿部みどり女
更衣
夏
,
初夏
生活
化粧して恙な忘れぬ初袷
阿部みどり女
初袷
初袷訪ふべき誰彼思ひ見る
阿部みどり女
初袷
葉と花と別れて細し碇草
阿部みどり女
つき上げし日覆の下や鉢葵
阿部みどり女
水盤に一人きりなる昼餉かな
阿部みどり女
夏痩や少き髪の乱れがち
阿部みどり女
夏痩
夏
,
三夏
生活
一様に風にゆられて金魚かな
阿部みどり女
金魚
夏
,
三夏
動物
忙しさをたのしむ母や夏休
阿部みどり女
ひたすらにこの子たよりや夏休
阿部みどり女
雨やみて苺畑に姉妹
阿部みどり女
苺
夏
,
初夏
植物
ゆるやかに遠のく舟や行々子
阿部みどり女
行々子
両脇に男の子女の子やはたゝ神
阿部みどり女
夏蝶や花魁草にばかり来る
阿部みどり女
再びの夕立にあふ山路かな
阿部みどり女
夕立
夏
,
三夏
天文
打水のしてある庭のむべの花
阿部みどり女
枇杷積んだ馬が通りぬ屋敷内
阿部みどり女
枇杷
夏
,
仲夏
植物
矢車の竿つかへつゝ上りけり
阿部みどり女
昼寝ともつかず打ち伏す疲れかな
阿部みどり女
風吹いて牡丹の影の消ゆるなり
阿部みどり女
牡丹
夏
,
初夏
植物
丈夫なる泣き声たてゝ初端午
阿部みどり女
のうぜんや海近ければ手狭でも
阿部みどり女
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