俳句一覧

俳句の一覧です。

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俳句 作者 季語 季節 分類 年
坂かけて 夕日美し 竹の春 中村汀女
晴れし日の 胡桃の落つる 音と知る 中村汀女
熊の湯は 篠竹出荷 冬支度 中村汀女
目をとぢて 秋の夜汽車は すれちがふ 中村汀女
秋入日 しばらく染めし 寺座敷 中村汀女
稲妻の ゆたかなる夜も 寝べきころ 中村汀女
茸籠に 敷く歯朶青き 京を発つ 中村汀女
雨粒の ときどき太き 野菊かな 中村汀女
鳥立ちし あとも鳴子の 鳴りやまず 中村汀女
この秋は おいらんさうの 皆しろし 北原白秋
うかうかと 我門過る 月夜かな 夏目漱石
かりそめの 病なれども 朝寒み 夏目漱石
仏性は 白き桔梗に こそあらめ 夏目漱石
別るるや 夢一筋の 天の川 夏目漱石
名月や 杉に更けたる 東大寺 夏目漱石
大食を 上座に栗の 飯黄なり 夏目漱石
秋の江に 打ち込む杭の 響かな 夏目漱石
秋の日や 柑子いろづく 土の堀 室生犀星
蛍めく 奥羽りんごの 明りかな 室生犀星
鯛の骨 たたみにひらふ 夜寒かな 室生犀星
かりかりと 蟷螂蜂の 皃を食む 山口誓子
つきぬけて 天上の紺 曼珠沙華 山口誓子
七夕や 天皇の御名を 書しまつる 山口誓子
夕鵙に よごれし電球の 裡ともる 山口誓子
大文字 第一画の 衰へそむ 山口誓子
愉しまず 晩秋黒き 富士立つを 山口誓子
林檎樹下 病める林檎の 集められ 山口誓子
無花果の ゆたかに実る 水の上 山口誓子
石炭の 尽きし山々 紅葉せる 山口誓子
蟋蟀が 深き地中を 覗き込む 山口誓子
お六櫛 つくる夜なべや 月もよく 山口青邨
こほろぎの この一徹の 貌を見よ 山口青邨
みちのくの 如く寒しや 十三夜 山口青邨
仲秋の 花園のもの みな高し 山口青邨
激浪に いろほのめくや 小望月 村上鬼城
火美し 酒美しや あたためむ 山口青邨
秋深し 芸者がをどる 白虎隊 山口青邨
舟べりに 頬杖ついて 月見かな 山口青邨
菊咲けり 陶淵明の 菊咲けり 山口青邨
蓼科の まつむし草の あはれさよ 山口青邨
藁の栓 してみちのくの 濁酒 山口青邨
銀杏散る まつただ中に 法科あり 山口青邨
鳥獣の ごとくたのしや 秋の山 山口青邨
鶺鴒の 庭歩みしが 吾も歩む 山口青邨
朝顔や 濁り初めたる 市の空 杉田久女
白妙の 菊の枕を 縫ひ上げし 杉田久女
葉洩日に 碧玉透けし 葡萄かな 杉田久女
露草や 飯噴くまでの 門歩き 杉田久女
きびきびと 爪折り曲げて 鷹の爪 村上鬼城
ほの赤く 掘起しけり 薩摩芋 村上鬼城
大空を あふちて桐の 一葉かな 村上鬼城
柚味噌して 膳賑はしや 草の宿 村上鬼城
痩馬の あはれ機嫌や 秋高し 村上鬼城
稲雀 降りんとするや 大うねり 村上鬼城
菌汁 大きな菌 浮きにけり 村上鬼城
街道を キチキチととぶ ばったかな 村上鬼城
あかあかと日はつれなくも秋の風 松尾芭蕉
あさむつや月見の旅の明け離れ 松尾芭蕉
あの中に蒔絵書きたし宿の月 松尾芭蕉
あの雲は稲妻を待つたより哉 松尾芭蕉
いざよひのいづれか今朝に残る菊 松尾芭蕉
おもしろき秋の朝寝や亭主ぶり 松尾芭蕉
けふの今宵寝る時もなき月見哉 松尾芭蕉
こちら向け我もさびしき秋の暮 松尾芭蕉
この松の実生えせし代や神の秋 松尾芭蕉
この秋は何で年寄る雲に鳥 松尾芭蕉
この道や 行く人なしに 秋の暮れ 松尾芭蕉
こもり居て 木の実草のみ ひろはばや 松尾芭蕉
さぞな星ひじき物には鹿の革 松尾芭蕉
しほらしき名や小松吹萩すすき 松尾芭蕉
そのままよ月もたのまじ伊吹山 松尾芭蕉
その玉や羽黒にかへす法の月 松尾芭蕉
たんだすめ住めば都ぞ今日の月 松尾芭蕉
なに喰うて小家は秋の柳陰 松尾芭蕉
なまぐさし小菜葱が上の鮠の腸 松尾芭蕉
ぴいと啼く尻声悲し夜の鹿 松尾芭蕉
ひやひやと壁をふまえて昼寝哉 松尾芭蕉
ひよろひよろと尚露けしや女郎花 松尾芭蕉
ひれ振りてめじかも寄るや男鹿島 松尾芭蕉
むざんやな 甲の下の きりぎりす 松尾芭蕉
やすやすと出でていざよふ月の雲 松尾芭蕉
よき家や雀よろこぶ背戸の秋 松尾芭蕉
よるべをいつ一葉に虫の旅寝して 松尾芭蕉
わが宿は四角な影を窓の月 松尾芭蕉
一屋に 遊女もねたり 萩と月 松尾芭蕉
七夕や秋を定むる夜のはじめ 松尾芭蕉
七株の萩の千本や星の秋 松尾芭蕉
三井寺の門敲かばや今日の月 松尾芭蕉
三十日月なし千年の杉を抱く嵐 松尾芭蕉
三日月の地はおぼろ也蕎麦の花 松尾芭蕉
世の中は稲刈るころか草の庵 松尾芭蕉
中山や越路も月はまた命 松尾芭蕉
九たび起きても月の七ツ哉 松尾芭蕉
人ごとの口にあるなりした椛 松尾芭蕉
今宵の月磨ぎ出せ人見出雲守 松尾芭蕉
今宵誰吉野の月も十六里 松尾芭蕉
今日よりや書付消さん笠の露 松尾芭蕉
何ごとも招き果てたる薄哉 松尾芭蕉
何事の見立てにも似ず三日の月 松尾芭蕉
侘びて澄め月侘斎が奈良茶歌 松尾芭蕉

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